起業するには?個人事業主のメリットやデメリット
みなさんこんにちは!働き方の多様化もあり、起業を考えている人もいるのではないでしょうか。起業すると「個人事業主」として仕事をしていくことになります。
いきなり個人事業主といわれても、どんなものかイメージができていない人もいるかもしれません。起業して個人事業主になるとはどういうことなのか、メリット・デメリットも含め解説します。
Contents
個人事業主とは
起業とは、新しく事業を起こすことをいいます。日本では登録される事業者のうち半分程度が個人事業主だといわれています。個人事業主は、法人を設立せずに事業を営んでいる人のことをいいます。
個人とはついていますが、なかには従業員を雇って事業を行っている人もいるなど、経営に制限が決められているわけではありません。一般的に多いのは個人もしくは少ない従業員で事業を営んでいる場合です。規模が大きくなると「法人化」することになります。
個人事業主になるには
個人事業主は、お住いの所轄の税務署にて「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。手続きが完了すればだれでも個人事業主になれます。個人事業主になると、事業として稼いだお金は「事業所得」に分類され、翌年の2月~3月に確定申告を行います。ちなみに法人化すると決算の時期を自由に決められるようになり、法人税の支払いが必要です。
フリーランスとの違いは
個人事業主とフリーランスにどんな違いがあるのか?疑問に思っているかもしれません。フリーランスは、特定の企業や団体などと契約を結ばずに仕事を請け負うことをいいます。「働き方」の一種と考えるとわかりやすいと思います。フリーランスは届け出などが必要ありませんが、確定申告を行わなくてはいけません。
個人事業主のメリット・デメリット
個人事業主として働くうえで、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メリット1. 税金の負担が軽くなる
個人事業主として事業を行うメリットに、一定の収入までは税金の負担が少ない点があります。個人事業主が支払う税金は「所得税」になりますが、累進課税制度を導入しています。
年間の事業所得から、使った分の経費を差し引き、一定金額以下の所得になると税金の負担が少なくなる仕組みです。一定の事業所得以上になった場合は、法人化したほうが税金の負担が少なくなるため、どのくらいの所得になるのかによって、個人事業主にするべきか法人化するべきかが変わってきます。
なかには個人事業主から始めてある程度の収入が見込めるようになってから、法人化している人もいます。
メリット2. 税務処理など簡単にできる
年間の売り上げを「白色申告」「青色申告」のいずれかで確定申告する必要があります。青色申告になると最大65万円の控除が使えるので節税効果も期待できます。お金の収支を自分で管理するためには、帳簿につけていかなくてはいけません。
最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れてしまえば簡単です。法人化した場合、会計や税務などの処理も大変です。そのため税理士事務所など顧問契約をして、管理を委託しているケースも多くみられます。税務処理の負担が少ないのも、個人事業主の良さだと思います。
メリット3. 初期費用がかからない
個人事業主になるために、余計な初期費用などはかかりません。税務署に「開業届」を提出するだけなので、手続きにかかるお金はありません。起業したい!と思えば、あとは所定の手続きをするだけで簡単に始められます。
法人化する場合、資本金の負担は1円と少ないのですが、法人化の手続きにお金がかかります。そのため、初期費用をできるだけ抑えたいのであれば、個人事業主として始める方法がおすすめです。起業したばかりでお金に余裕がないときも、個人事業主だと気軽に始められます。
【デメリット】
個人事業主のデメリットとして、やっぱり社会的な信用度が低い事があります。例えば仕事を受注するときはもちろん、家を借りる、ローンを組むなどの信用問題のときに弱くなってしまいます。
また、会社員と比べても社会保険に加入できないので保障が薄く、支払金額が大きくなってしまうこともあります。将来の年金も少なくなってしまうので、国民年金基金で上乗せしておく、小規模企業共済などお金を上手に積み上げていかないと、老後などの心配も出てきてしまうと思います。
まとめ
個人事業主として仕事をする場合、どんなメリットがあるのかデメリットをどうしたら解消できるのかも考えていきましょう。企業に属することなく直接仕事を受けて働くやり方にはなりますが、社会保障的な面などの心配も残ります。
所得が増えてきたら法人化を考えてみてもいいと思います。法人化のほうが経費の範囲も変わってきますし社会的にも認めてもらいやすくなります。起業するためにも、まずはどの形がいいのか考えしっかりと準備していきましょう。